2009年03月01日

キャリア関連書評8

『マネジャーの仕事』

マネージャーの仕事をフィールドワーク的に観察し、何にどれくらい時間を使っているのかが記載されている点やマネージャーの10の役割のところは参考になる。


『構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌』

竹中平蔵氏が2001年4月より2006年9月まで約5年半にわたって、小泉内閣の経済政策・金融担当の大臣として構造改革を推進してきた、その回想録。歴史的にも重要な意味を持つ回想録であることは間違いないが、ビジネスマンにとっても、竹中氏の視点に入り込んでこの数年間のことを振り返ってみることは極めて有益であると思われる。特に人事や組織を専門にする者にとっては、組織をしがらみから解き放つためには何が必要なのか、ということについて、多くの示唆が得られると思われる。


『労働ダンピング―雇用の多様化の果てに』

非正規雇用社員の労働条件悪化 ⇒ 正規雇用社員への波及 ・・・この負のスパイラルを本書では「雇用の液状化」と呼んでいる。そう、まさにこれこそが、今起こっていることだ。震えの来るリアリティ。その状況を振り返るのに最適の本だと思う。一家に一冊。 本来「商品」としてだけ語ることはできない「労働」を商品として自由化していくことでそのような力学が際限なく働き始める。グローバル化の中で、これは避けられないことなのか? ・・・それを考えるのは、そして実効性のあるアクション/非アクションをとる/とらないのは、私達一人一人の責任でもあるのだが、弁護士である著者は、「現在日本の雇用が向かっている方向が憲法及びILOの精神に反している」ということをまず指摘している。 次には、憲法そしてILOの精神の経済的な含意を考えなければならない。社会を破壊することなく、従ってより望ましい均衡を実現すべき、という含意。それは経営者及び人事関係者が持つべき意思でもある。


『日本の人事部・アメリカの人事部―日本企業のコーポレート・ガバナンスと雇用関係』

唯一無二の書ではないかと思われます。・・・というのは、人事部がどのような機能をどのようにしてどこまで(どの程度の権限の強さをもって)果たしているか、ということを扱っている点において。理論(戦略論、組織論、コーポレートガバナンス論)、歴史(人事管理の歴史)、事例(日米5社ずつ)の各側面から触れられています。これまで日本での人事改革の議論は、人事制度すなわち人事に関わるルールの話ばっかりだった。それは人事部が各種の人事権を持つということが自明であったから。人事部が人事に関して方針を出し、人事を行う、ということを前提に、その内容を議論してきたのである。しかし、人事部が全く力を持たないとしたら?現場から「自分達で採用して給料を決めているんだから何も介入してくれるな」と言ってきたとしたら?・・・歴史的にはそのような時代もあったのである。そのように、制度論よりも上位の視点から、そもそも人事部はいかなる正当性、合理性に基づいて、どのような手段で、人事に関する影響力を行使しているのか/行使してきたのか、ということを論じているのがこの本である。翻訳なので少々読みにくいところもあるが、しかしきちんと訳してあるようだし、内容は何よりもしっかりとした論文にもなっているものなので、そこらのビジネス書とはレベルが違います。事例を読むだけでも、役立ちます。


『ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)』

シリコンバレーで生活して得られるメリットとそのための要件について、著者(女性でもある)のユニークな経歴、ユニークな視点をもとに、生の情報として語っている。これからの職場のあり方、ビジネスパーソンのあり方が示されているかも・・・


『プロフェッショナル原論』

「プロフェッショナルは経済合理性至上主義の世の中で、人間とは自由と誇りによって幸せになることができる存在であることを実証する使命をもったエヴァンジェリストなのである。」 プロフェッショナルを経済合理性とは一線を画する存在とし、非経済的価値が人々の意識から揺らいでしまった今こそプロフェッショナルが本分を自覚すべき、としている。プロフェッショナルにのみそのような使命を期待する提案の有効性は限定的だが、問題提起は重い。



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posted by サンタ at 00:14| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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